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アウトドアブームの行方

アウトドア業界の今後の動向は?

多様なスタイルや楽しみ方が生まれ、昨今一大ブームとなっているキャンプ。依然としてキャンパー人口は増え続けているが、果たしてこのアウトドアブームはいつまで続くのだろうか?

MMDは、「合同展示会:MONTAGE 22ND」で紹介した、 2019年9月に開催されたライフスタイルメーカーの合同展示会:MONTAGE 22(モンタージュ) にも出展していたアウトドアアイテムを扱う3つのブランドから、アウトドア業界の現状や動向、今求められている商材について詳しく話を聞いた。

今回は、取材に協力いただいた各ブランドの推察と見解から、セレクトショップの新たなビジネスチャンスについて考えたい。

あと5年はアウトドアブームが続くと予想

「あと5年はアウトドアブームが続くでしょう。」そう話すのは、Made in the USA のハードクーラーボックスを取り扱うORCA coolers japan(オルカ クーラーズ ジャパン)の代表だ。

そう考える理由は、働き方改革による休日の増加にあるという。休日が増えることでレジャーを楽しむ機会が増えると予測されるが、それと同時にレジャー費もかさむことになる。その点、キャンプは道具を揃えてしまえば、レジャー回数が増えても出費が大幅に増えるということがないため、これからもアウトドア需要は続くと予想されるのだ。

しかし、需要が続くからといってずっと同じ商品が売れ続けるわけではない。それは、アウトドアの楽しみ方が常に進化しているからだ。

では、実際にどのような進化が起きているのだろうか?

細部までこだわりを追求する「ガチ層」の増加

より自分らしい「こだわりの道具」でレジャーを楽しみたい、と考える消費者が増えている。前出のORCA coolers japanで取り扱うハードクーラーボックスは、猛烈な陽光が注ぐ船上のような過酷な状況下でも性能を発揮できるよう設計されたクーラーボックスというだけあり、決して安いものではない。

しかし、最長10日間氷が溶けないとされるORCA coolersは、食品保存に細心の注意を図るケータリング業者からの信頼も厚く、細部までこだわりを追求するキャンパーに好まれている。

コアなファンの心をつかむYOKAのアウトドアファニチャー

アウトドア家具ブランドのYOKA(ヨカ)でも、細部までこだわりたい「ガチ層」からの注目が高まっているようだ。

YOKAは、商品の詳細な使い方や実際のアウトドア体験を生産者自身がSNSやHPで紹介している。この取り組みは、ユーザー目線で知りたいことが盛り込まれたアウトドアコラムとしても反響があり、 “やり尽くしたい”と考えるコアなファンの心をつかんでいる。

YOKAのリールのない折畳み式延べ竿は、釣り初心者でも取り扱いが簡単だ。
伸縮式なので収納すればコンパクトで軽く、荷物にならないのもポイント。

MONTAGE 22ndでは、商品化を目前に控えた釣竿が展示されていた。これは、自社のアウトドアコラムを通じて「こだわりの道具」でレジャーを楽しみたいという消費者ニーズが高まっているのを感じ取っているからだ。

今後、ソロキャンパーのような「ガチ層」も納得する商品を開発していきたい、と話すYOKAのプロダクトにこれからも目が離せない。

インテリアとアウトドアの垣根がない商品が注目を集める

昨今のアウトドアブームで特徴的な進化は“インテリアとして楽しむアウトドア”の登場である。「インテリアとアウトドア」の記事でも述べたが、アウトドアを実際にはしないが関心をもっている人は非常に多く、アウトドアをインテリアのテイストとしてライフスタイルに取り入れる人が増えている。
これにより、インテリアメーカー発のアウトドア風インテリアや、アウトドア小物が多く展開されるようになった。

アウトドア商材が充実していく中、今後は屋内でも屋外でもボーダーレスに使える“本物志向な商品”の需要がより高まっていくと予測される。それは、“インテリアとして楽しむアウトドア”にも、細部までこだわりたい「ガチ層」が増えているからだ。

家の中でも外でも使えるテーブルやシェルフなどを扱うHang out

インテリアメーカーのHang Out(ハングアウト)の商品は、セレクトショップで他の商材と並んでも“家の中で使えるクオリティ”のアウトドア商材だ。機能性とデザイン性を兼ね備えることで、レジャーをする「ガチ層」にも、インテリアアウトドアを楽しむ「ガチ層」にも訴求できるだろう。

アウトドア商材と、これからの売り場づくりのポイント

今回、アウトドアアイテムを扱う3ブランドから話を伺った中で一番着目すべき点は、SNSや自社HP、一般向けイベントを活用し、商品のこだわりを消費者へダイレクトに伝えるメーカーが増えているという点だ。

今の消費者は、商品を見た目や価格だけでは選ばない。モノ単体ではなく、そのモノを持つことで実現するライフスタイルを「いかに想像させるか」が、商品の訴求力を決める重要なポイントだ。

セレクトショップでは、メーカー発信の消費者向け情報を活かして売り場作りをしてみてはどうだろうか。

例えば、「こだわりの道具」を求める顧客には、アウトドア商材に加えてメーカー発信のSNSで話題の最新のDIY工具や調理器具などを合わせて展開したり、アウトドアインテリアを求める顧客には、メーカー発信のイメージ画像を元に家具や小物を使って使用シーンを連想させたりできる。
今注目を集めるセカンドリビング(バルコニー)の活用法を提案するのもいいだろう。

今アウトドアビジネスは、ブームの初期である「道具を集める」といった段階を通り過ぎ、「道具にこだわる」中期段階から「こだわりの道具を使いこなす」最終段階に移行しつつあると言えるだろう。メーカーとセレクトショップ両者が「消費者ニーズ」を共有することで、新たなビジネスチャンスが生まれるはずだ。

掲載ブランド紹介

ORCA coolers japan(オルカ クーラーズ ジャパン)

ハンティングやフイッシングなど、熱心なアウトドアマンが設立したORCA coolers日本代理店。実際に使用するユーザーの期待を上回る事を目標に、Made in the USAでクラス最高の氷の保持力と、様々な使用に耐えられる信頼性の高いクーラーボックスを展開する。

取り扱いアイテム:ハードクーラーボックス、クーラーボックスアクセサリー、クージー など

公式ホームページはこちら
http://orcacoolers.jp


YOKA(ヨカ)

「休日を最高のものにする」をテーマに掲げた、組み立て式木製アウトドア家具ブランド。使い勝手の良さ、高い耐久性、上質なデザインを追求し、YOKAがあることで、休日が少しずつランクアップするようなプロダクトづくりを目指している。

取り扱いアイテム:木製棚、木箱、鉄板、焚き火台、テントなど

公式ホームページはこちら
https://yoka.co.jp/contents/


Hang Out(ハングアウト)

アウトドアギアとグリーンテリア(観葉植物のインテリア)を展開するHang out。アウトドアギアは「Active Life Slow Camp」をコンセプトに、アウトドアでも家の中でも使えるボーダーレスなギア作りをしている。

取り扱いアイテム:取り扱いアイテム:ローチェア、ローテーブル、テント、プランツテーブルなど

公式ホームページはこちら
https://www.hang-out-official.com