EXHIBITION

EXHIBITION 2020AW

新たなチャレンジに挑む合同展示会 – 2020 秋 東京

以前「EXHIBITION 2020SS」で、2月には新商品発表会、受注会、見本市といったB to B向けの展示会が各所で開催されることを紹介した。これらの展示会は、通常毎年9月以降にも開催されている。

しかし今年は新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) <以下:コロナ>の影響により、開催の有無自体が読めない状況だ。実際、3月以降の開催を予定していたほとんどの展示会が中止、延期を余儀なくされており、緊急事態宣言が解除されてからも、小規模な展示会などが予約制という形態で行っていたところもあったというような状況だ。

そんな中、ここ数か月でオンラインでの展示会開催が目立つようになってきた。「オンライン展示会の需要と広がり」で紹介した株式会社 藤栄は、自社Webサイト内で展示会を開催し、チャットでリアルタイムに営業とバイヤーが交流できるという方法を取り入れていた。また、合同展示会でも既に「MONTAGE」「Socalo」「大日本市」など、それぞれが独自の手法でオンライン展示会にチャレンジしている様が伺える。

今回はオンライン、オフラインを織り交ぜ、MMDが注目するこれからのライフスタイル業界の展示会を紹介していきたい。 (9月1日掲載時点での公開情報)

日本最大のパーソナルギフトと生活雑貨の国際見本市「東京インターナショナル・ギフト・ショー

第90回東京インターナショナル・ギフト・ショー秋2020
開催期間:2020年10月7日 (水) ~10月9日 (金)
会場:東京ビッグサイト全館 / 東・西・南展示棟 / 会議棟レセプションホール / 東京都立産業貿易センター浜松町館
https://www.giftshow.co.jp/tigs/

〔 東京インターナショナル・ギフト・ショー 〕は日本最大のパーソナルギフトと生活雑貨の国際見本市だ。今回のテーマは「「驚き」「感動」心を熱くする新製品との出会い。広げよう世界の絆」。多様化する生活スタイルに対応する新製品を主体に、豊富で多彩かつ、ユニークな品揃えは、市場と流通をリードする最も実質的なトレードショーと言えるだろう。

東京ギフト・ショーのコアゾーンである「LIFE×DESIGN」は、前衛的で、優れた感性のデザインが競って出展する。“素敵な暮らし”をテーマに、『アクティブデザイン』『次世代クリエイター』『日本のモノづくり』『リノベーション&ライフスタイル』『サスティナブル』の5つの切り口で構成。生活をよりよくするプロダクトのデザインから、マンションや一戸建てのリノベーション、さらには働き方改革に欠かせないオフィス、インバウンド向けホテル、旅館、集客のための商空間の建築・設計デザインまで、多彩でハイレベルなデザインプロダクツを提案する。

また今回は、コロナによる新生活様式での暮らしに向け新たに五感に訴えるリラクゼーションを特集する。巣ごもりグッズ、フラワーグリーンガーデングッズ、ペット関連、ゲーム、音楽、家でテレワークスペースを作るなどのリノベーション、安全安心でおいしい食、料理を作るためのキッチン用品などのハウスウエア、健康関連(マスク、アルコール除菌剤など)、香り、健康食品、美容まで、家の中で楽しむグッズを編集したコーナーに注目したい。

日本最大級のクリエイティブの祭典 「rooms」

rooms 41 
開催期間:2020年10月15日 (木) ~10月17日 (土) 【会期変更】
会場:東京都 新宿住友ビル三角広場
https://www.roomsroom.com/

rooms ONLINE TRADESHOW
開催期間:2020年9月10日 (木) ~12月10日 (木)
https//www.roomstradeshow.com (9月10日OPEN予定)

〔 rooms 〕は、クリエイティブシーンの活性化を目的にスタートした、ファッション・ライフスタイル・アート・パフォーマンス・飲食など、あらゆるジャンルから過去20年間でのべ1万組以上のクリエイターが参加してきた日本最大級のクリエイティブの祭典である。会場には国内外から300~400ブランドが集結する。

41回目となる今回のコンセプトは、「みんなと一緒に描く“ちがう地図”」。パンデミックにより半年前とはまるで違う世界になった今こそ、サステイナブルな思想を起点に様々な仕掛けを行い、クリエイティブ業界の活性化を目指すという。具体的には世界的デザイナーによる次世代クリエイターの育成プロジェクト、自然界と人間界の共存を問いかけるアートプロジェクト、人と人のより深い繋がりを感じられるインスタレーション等、様々な企画をキュレーションする予定だ。

そして今期からオンライン展示会をスタートする。サイト上での商談機能、ブランドカタログのダウンロード機能、その場で即発注できる受発注システムなどが揃い、またオンラインのみの出展ブランドもキュレーションしているというから是非両サイドで体験したい。独特な会場編集が特徴のリアル展示会のテーマスペースはもちろん、その感性をオンラインにどう反映するのかも注目ポイントだ。

ショップ創りのアイデアソースが溢れる「MONTAGE」

合同展示会:MONTAGE 24rd
開催期間:2020年10月7日 (水) ~10月9日 (金)
会場:TOC 有明 WEST EAST 4F
https://montage-express.jp/

MONTAGE.ONLINE
開催期間:2020年10月1 (木) ~2021年1月31日 (日)
https://granstra.com/ssr/exh/yXaFe3kTaatlQx7NQWrB

〔 MONTAGE 〕は、セレクトショップをターゲットにしている合同展示会だ。ライフスタイルの多種多様な要素を整え、次のトレンドの創造と発信を行うことをコンセプトに開催されている。

特徴としては、会場全体に統一感を持たせた空間演出に特に力を入れている。単に商品を並べているだけではなく、売場のシーンを作る際の参考にもなり、出展者と来場者の双方にとって、未来への指標となる出会いの場を提供する。また、インテリア / グリーン / アウトドアというカテゴリーの垣根を越えた、他とはひと味違う視点からの提案も大きな特徴であり、これからのライフスタイルに向けた展示会である。今回は増床して出展社を増やすため、新たなお披露目となるブランドにも注目したい。

2020年のテーマはSSから引き続き「material (マテリアル) 」。素材や原料、データや道具、人など、日々進化・成長をしていくそれらを「MATERIAL」として大きな価値観で捉え、出逢いやモノづくりなどにおいて新しい取り組みを繋げるための「ツール」とすることで、変化と淘汰を繰り返す現代に普遍的な価値とそこに生まれる新たな魅力を提案する。

また、リアル展示会後に、試用稼働中だったオンライン展示会も本格始動の予定だ。ブランドの世界観や商品情報を確認した上で直接問い合わせが出来る為、リアル展示会と使い分け、現場でコンタクトが取れなかったブースに後日問い合わせるのもひとつの手だろう。

作り手の切磋琢磨が新たなうねりを巻き起こす「EXTRA PREVIEW 」

EXTRA PREVIEW #21
開催期間:2020年10月7日 (水) ~10月9日 (金)
会場:TOLOT
※新型コロナウィルスの感染予防および拡散防止を考慮し、EXTRA PREVIEW#21は開催中止となっております。
https://www.extrapreview.com/preview/ 

企業の枠を超えて志を同じくする 11 のメーカー、ブランドによる〔 EXTRA PREVIEW 〕。まるでセッションのような感覚で市場に新しい価値観を提供し続ける、まったく新しい展示会を目指している。

前回から会場をTABLOIDから東雲のTOLOTに移し、ギャラリー仕様の展示が特徴だ。元々は工場だった建物の内部を改装し、高い天井と無機質な鉄筋をそのまま生かした内装で、400坪に8つの巨大なキューブがミニマルに並ぶ美術館級の空間をフルに活用したブースにも注目したい。

大規模見本市では実現できない、 質の高い展示会を目指し、 出展社同士が意見やアイデアをぶつけ合い、試行錯誤を繰り返しながら少しずつ規模を拡大してきた結果、今やおおよそ100ものブランドからなる。志さえあれば、規模の大小にかかわらず、平等に発表できる場であるが故に、独自性・創造性にあふれたアイテムを見つけられるだろう。

「モノ」と「ヒト」が出会える新たな空間「MaG.」

MaG. 2021 S/S vol.16
開催期間:2020年9月8日 (火) ~9月10日 (木)
会場: SPIRAL HALL (表参道)
https://mag-preview.com/

MaG.+
開催期間:2020年9月1日 (火) ~ 2021年2月28日 (日)
https://granstra.com/ssr/exh/hit9TBahJgrGaS0sTvrF

〔 MaG. 〕は、「こだわりのアイテム、その価値をバイヤーにしっかりと伝えたい」というコンセプトのもと、2013年にスタートしたファッション・インテリア・雑貨等の合同展示会である。

大規模な合同展示会のように間仕切りをしてゾーン分けをするのでなく「バイヤー等が会場丸ごと欲しくなる空間」を考え、「ライフスタイル」を軸とした独自の空間づくりが特徴だ。また、開催ごとに新しい出会いの有るマンネリ化しない合同展示会を開催する為に、国内外を問わずブランドストーリー・拘り・想いを持って作られた商品であるかなどの点を留意して出展審査をしている。

また、リアル展示会開催の1週間前には、オンライン展示会を新たにスタートする。バイヤーは事前に展示会の情報を詳しく得ることができるようになり、展示会当日に会場を何度も歩き回る必要がなくなる。展示会が重なるこのシーズン、前もってチェックをして時間を有効的に使いたい。

ごちゃまぜからのニューノーマルの発掘「JUMBLE TOKYO」

JUMBLE TOKYO Spring / Summer 2021
開催期間:2020年9月9日 (水) ~9月11日 (金)
会場:ベルサール渋谷ファースト HALL B1
https://jumble-tokyo.com/

JUMBLE INTERNATIONAL ONLINE SHOWROOM
開催期間:国内は2020年9月18日 (金) ~
https://showroom-jumble.com/

“ごちゃまぜ”の語源の通り、〔 JUMBLE TOKYO 〕はファッションや様々なプロダクト商品の世界観を提供し続けている展示会だ。アパレル関連、雑貨、バック、シューズ等のアパレルを中心に、出展企業も90社を超え、約200ブランドの商品が並ぶ。

今回のテーマは「ニューノーマル」。地球温暖化や大量生産などによる地球規模の喫緊の問題を解決すべく、持続可能な地球社会へ向けて様々なブランドが少しでも状況を改善できるように取り組みはじめている中、ショップにおいてこれからのニューノーマルなライフスタイル編集を後押しするようなアイテムに期待したい。

また同展示会内で開催される「Wellness market vol.4」も毎回人気のスペースだ。この展示会&マーケットは、元マッシュビューティーラボのディレクターでオーガニック食品やコスメに造詣が深い佐藤香菜氏を迎え、サステイナビリティでエシカルなECO&オーガニック商品をその場で購入できるのも嬉しい特徴。その他、日常にも取り入れられるOUTDOOR & FISHING STYLEやテック素材、GOODSを提案する「Build your own outdoor life!」など様々な企画が揃う。

オンライン展示会は国内外からアクセスできる仕組みとなっている。他展示会との大きな違いは、バーチャルショールームを表現する予定だというが、それはリアルを代替するものなのか、それともリアルを超えるものになるのだろうか。是非体験してみたい。

展示会にも広がるオン・オフの融合

コロナショック以降人々の暮らし方が変わり、それに伴い働き方も大きく変わろうとしている。今もなお一部テレワークの実施が継続され、不要不急の出張・外出が制限される中、バイヤー達は今まで以上に限られた時間で同時期に多数のエリアで開催される展示会へと足を運ばなければならない。

そしてこれまでの合同展示会では、商品の情報を得るためには実際に展示会場に行くしか方法がなかった為、結果として訪れる展示会を絞り込む必要があり、また会場を急いで回るなどして、新商品や魅力的な商品を見過ごしてしまうこともあったと感じているバイヤーたちも少なくはないだろう。

しかし今年の春以降、多くの展示会がその従来のカタチを変えるべくチャレンジを始めている。

「MONTAGE」や「MaG.」では、展示会の情報をオンライン上に掲載できるようにすることで、バイヤーは事前に展示会の情報を詳しく得ることができるようになり、展示会当日に会場を何度も歩き回る必要がなくなる。更に、リアル展示会でも各ブースにQRコードを準備し、担当者が他のバイヤーを接客中の場合でもコードを読み込むことでオンライン上から陳列された商品の情報が読み取れるなど、オンラインとオフラインの融合を図っている。

また、「JUMBLE INTERNATIONAL ONLINE SHOWROOM」ではオンライン上にバーチャルショールームを作り、まるで実際の展示会場にいるかのような感覚で商品を選定し、リンク先から商品情報を得ることができるなど、リアル展示会をオンライン上で再現する予定だ。

こういった場所や時間に制限されない、ブランドとバイヤーのマッチングの仕組みは、セレクトショップでもエンドユーザーとの新しいコミュニケーションのカタチの参考になるのではないだろうか。

「コロナでセレクトショップが抱える課題」でも取り上げたライフスタイル業界へのアンケート結果のように、多くのショップがECや自社HPの強化に力を入れている。しかし実際に売上に繋げるには、さらに集客のためのマーケティングや実店舗を含めたオン・オフを融合させていく必要がある。

今までの展示会では、商品買付、商品トレンドやディスプレイ方法の情報収集が主な目的であったバイヤーも、それに加え、今後自分のショップでどのようにオン・オフ融合させエンドユーザーに楽しんでもらうか、という新たな視点で見てはどうだろう。もちろん、withコロナの新たなライフスタイルに向けた新商品にも期待したい。